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2005年 02月 22日
平標沢
平標山 平標沢滑降 2005年2月21日月曜日

 予想よりもずっと天気が良かった。朝、湯沢に着いた時点で快晴。悩む。もともと別の予定を考えていたが、あまりの天気の良さにオプションプランに変更。ゼイタクにもタクシー利用で元橋の平標登山口へ向かう。6470円也。また使ってしまった。結果的には元を取れたのでヨシとする。タクシーの中から見た国道の電光掲示板にはマイナス11度と表示されてた。天気がよいとそれでも特段寒いとは感じない。

 今日はノートラック。どうやら貸し切りのようだった。最近の降雪が少なかったためスキーはほとんど沈まない。歩きやすい。他人のトレースに頼らなくても楽に歩けた。ある程度登ったところから所々にモナカ雪が出現しはじめた。砕氷船よろしくバリバリと氷を砕きながら進む。大して硬い氷ではないがシールのフックが引っかかり重く感じる。なるべく雪質の良いところを選んで歩くようにする。

 約1600mくらいでヤカイ沢左岸の尾根の上に出てみた。今までになく低い地点で稜線に出た。特にどおって事ない。雪庇は大きくなっていて、稜線上を歩くと本当に自分が地面の上にいるのか不安になる。せっかく早めに稜線に出たのだが直登がつらくなって、左手ヤカイ沢側をトラバースしながらジグを切る。今日は全体的に様々な雪質に出会う。ここではカリカリのアイスバーンに往生。クトー装着。

 主稜線に合流してからは北西の季節風を避けて仙ノ倉山側をトラバース気味に登る。平標山頂は避けてトラバースして向こう側に回り込もうかとも思ったが、仙の倉への稜線に雪庇が出ていたので結局平標山頂へ行ってしまう。除雪終了地点スタートから3時間ちょっとで登頂。前日以前のトレースもある程度は利用したが、なにより雪がしまっていたのが歩きやすかった。

 季節風は時折強まるがそれほどでもない。一通り写真を撮りまくった後、山頂北西側のコルの風下側へ移動。北西の無名ピークも気になっていたが、強風の中で滑降の準備もつらそうだし。シールを剥がしてワックスを掛けて滑降の準備を済ませる。

 さあドコから飛び込もうか。ドロップポイントを探す。後から写真で見ると大したことないが、かなりの急斜面。くわえて表面に顔を出した笹がエビの尻尾になっていてカリカリ。コントロールが難しい。最大で50°くらいだったろうか。でもその下は直ぐに平原なので恐くない。斜滑降でエントリー。なるべく高度を落とさずに進みたい。平標新道の尾根を横切って平標沢に滑り込む。

 パウダァァァァァァー、ゲェットォォォォォー。すばらしい斜面だ。写真を撮りながらではあるが、標高差1000メートルを一気に降る。ああ、もったいない。雪質はまあまあだったが、場所によっては薄いパウダー層の下にアイスバーンっぽいハードスラブが埋まっていたりで、必ずしも滑り易くはなかったが、概ね良好でこの上なく楽しめた。

 コースも後半になり、いくつかの沢と合流すると沢床の雪が割れて流れが出ている。この後、右岸を行くべきか左岸を行くべきかさっぱり分からず、周囲をよく観察しながら進んだが、答えが見つからない。傾斜もほとんどなくなり、スキーがだんだん滑らなくなってくる。こうなるといつシールを貼り直すかタイミングを考えねばならない。今回はぜんぜん分からないままシールは貼らずにだましダマシ行ってしまったが、結局ムダに苦労しただけだった。

 右岸を行くか左岸を行くか悩みつつ、滑らないスキーにイラついて、ルートファインドが疎かになっていた。行き詰まってスノーブリッジのあるところまで戻る。 ブリッジもそう都合の良いものではない。大きく降って登ってで、滑って渡ることは出来ず、カニ歩き。

 群大ヒュッテなる建物を発見できないまま、ドコがバッキガ平か分からないまま、いつの間にか林道の上にいた。後はユルユル降って行けるかと思いきや、路面の具合か積雪の状態か小さなアップダウンにスキーは進まず難儀する。やはり早めにシール歩行に切り替えるべきだった。だんだんと天気も崩れてきてとうとう雪が降り始めて土樽駅までの道のりはとてつもなく遠く感じた。ようやく着いた駅では次の電車まで1時間以上たっぷり待たされて、ホントに寒い。

by w_bunz | 2005-02-22 22:09 | 雪遊


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